10日間100時間のヴィパッサナー瞑想では
最初からヴィパッサナー瞑想をするわけではなく、
ヴィパッサナー瞑想を行う準備のためのアナパナ瞑想から始まります。
今回はアナパナ瞑想のやり方をお伝えしたいと思います。
呼吸に集中するアナパナ瞑想は出産にも役立ちます。
妊娠中の女性にもオススメできる瞑想です。
ヴィパッサナー瞑想を行う前にアナパナ瞑想
10日間のヴィパッサナー瞑想期間中、
決められた内容で一つ一つ、深い部分へと瞑想を進めていくよう導かれます。</p>
最初に取り組む瞑想法がアナパナ瞑想です。
リタルダンドのヨガクラスに参加をされたことがある方は分かりますね!
普段からリタルダンドでも取り入れているアナパナ瞑想です。
このアナパナ瞑想を3日目まで行います。
アナパナ瞑想のやり方
鼻の呼吸に意識を向け続ける瞑想法
3日間続けると言っても、
同じことをするわけではありません。
基本は同じなのですが…。
集中を向けるエリアをだんだんと、小さく小さくしていくのです。
アナパナ瞑想の意識を集中させる部分
最初は上唇の上端を底辺として鼻の付け根までの2等辺三角形のエリアに
意識を向けるようにします。
結構広いエリアです。
意識を向けた場所で生まれる感覚
このエリアに吸い込む息の流れや感覚、吐き出す息の流れや感覚を見続けます。
湿っている、乾いている、暖かい、冷たい、心地よい、不快、痒い、痛い…
色々な感覚が皮膚で感じ取れることがあります。
アナパナ瞑想中に鼻水が垂れてきたら…
続けていると1時間の中でも鼻の中がカラカラに乾燥していることもあれば、
タラーッと水っぽい鼻水が垂れてくることもあります。
水っぽい鼻水が垂れてきたとしても、そのまま動くことなく感じるだけです。
ただ感覚を感じ続けます。
そうすると垂れてくる時に鼻の中が痒くなったり、
少量の鼻水なので鼻先から垂れ落ちることなく乾燥して無くなってしまったりします。
そして変化し続けているという事に気づかされます。
これがゴエンカ氏の仰る「アニッチャー」「変化し続けている」という事なんだと思います。
普段であれば鼻水が垂れてくれば気になって拭き取ったり、鼻をかんだります。
アナパナ瞑想中は動いてはいけませんからそのままです。
そして鼻の中で起こる全ての感覚に神経を集中させます。
どこからか感覚は生まれ、どこかへ感覚は無くなっていきます。
集中させる範囲を狭くする
瞑想を続けていく過程で、だんだんと集中させる範囲を狭くさせるよう指導されます。
最終的には上唇の上端を底辺として、鼻の穴の入り口のエリアに集中するよう言われます。
その場所で感じ取る感覚に集中するのです。
集中できる時もあれば、うまくできない時もあります。
アナパナ瞑想を通して一つの場所に集中する訓練をしているのだと思います。
瞑想中の座り方
1日10時間も瞑想をしていると本当に坐禅を組み続ける事が苦しい事だと実感します。
鼻の感覚に集中しようにも、足が痛い、足が痺れる、腰が痛い、背骨に不快感がある。
こんな感じで坐禅を組み続けることがいかに難しいかを実感します。
他の参加者の方も、お尻の下に分厚いクッションを何枚も重ねたり、ブランケットを敷いたり、
もちろん坐禅が難しい方は椅子を利用している人もいます。
あぐらで座り続けることは苦行
私が普段行なっているヨガの目的の一つは、
ヨガのポーズを練習することは瞑想時に心地よく座るための準備でもあります。
その準備をヨガのインストラクターとしてたくさんしていたとしても
1時間動かずに座り続けることは本当に大変です。
ブッダもゴエンカ氏も坐禅を組むことは大変な苦行だと仰っています。
妊娠中の瞑想
私は妊娠4ヶ月の時に、このヴィパッサナー瞑想に参加しました。
普段、マタニティヨガも教えていますが、
妊婦にとって鼻の呼吸に集中する事はとても大切な練習です。
妊娠・出産と呼吸
マタニティアロママッサージやマタニティヨガ、産後ヨガにいらっしゃったお客様に
出産時の事を伺うと「呼吸が難しかった」「助産師さんに呼吸が上手と褒められた」
という声を聞くことが多いです。
出産の時に呼吸というのはとても大事な要素になります。
強烈な痛みと向き合う時に呼吸に意識を向けられるか向けられないかは
大きな違いになると思います。
痛みと呼吸
ヴィパッサナー瞑想でも強烈な痛みの感覚が沸き起こってくる面白い現象があるのですが、
陣痛の痛みとはまた違うのでしょうし、
痛みと呼吸の関係、とても興味深いです。
実際の陣痛も痛いのですが、痛い時に呼吸に集中できると
「いつかはこの痛みも終わる」と感じられます。
痛みに集中し過ぎない、というのが呼吸を感じる最大のメリットだと感じます。