だんだんと気温が下がると共に、肌の乾燥が気になる季節になってきました。私のくちびるもカサカサ…子供のほっぺもカサカサ…特に子供達の肌ケアはこまめな保湿が大切です。子供にも使えるクリームは大人に使っても肌に優しいものです。
子供にも大人にも肌を優しく労ってくれるクリームを作ってみましょう。
子供の肌にも大人の肌にも優しい手作りクリーム作り
手作りのクリームも作り方は色々とありますが、今回は水分を入れずに作るタイプです。オイル系の保湿力の強いクリームを作ります。

手作りクリームの材料
- 植物油(今回はスイートアーモンドオイル使用):30ml
- シアバター:10g
- ビーズワックス:10g

伸びの良いオイル・スイートアーモンドオイル
スイートアーモンドオイルは伸びが良く、肌馴染みの良いオイルです。オレイン酸を多量に含むため、美しく、柔らかな皮膚感をもたらしてくれます。特に乾燥で荒れた肌を保護し、ケアしてくれます。敏感な肌にも使えるため、ベビーマッサージでもよく使われるオイルです。
保湿力抜群のシアバター
中央アフリカで採れるシアバターは皮膚表面が乾燥し、乾燥したことで微生物が体の中へと侵入するプロセスを防ぐとされています。言い換えると、皮膚表面を保湿し、皮膚を滑らかに保つことで外から侵入する様々な要素が体の中に入り込めないバリアを作ってくれます。
ビタミンEを含むシアバターは細胞保護剤として働きますし、ビタミンAは角質化する肌を柔らかくし、健康的にしてくれます。
夏の紫外線を防ぐためにも、冬の乾燥を防ぐためにも両方に役立つシアバターはクリーム作りの必需品です。
私がお勧めするメーカーはフレーバーライフのシアバターです。シアバターって小さすぎる容器で高額だったり、パウチに入っていて、取り出しにくかったり、シアバターそのものを体に塗ろうと思ってもボソボソしていて、テクスチャーがイマイチなものが多いです。
ちなみに、生活の木のシアバターはとても取り出しにくいです。もう20年前から、なんでこんなパウチに入ってるんだ?と疑問です。
フレーバーライフは40gと100gで選べます。私としては容量が多くてコストが下がる100g一択です。保存容器もシアバターの質感も価格も素晴らしいです。
かかとや爪が乾燥しやすい方はシアバターを手のひらに取り、手の熱を伝えて柔らかくします。柔らかくなったシアバターを直接塗り込むと抜群の保湿力です。
肌の保護とクリームに固さを与えるビーズワックス・蜜蝋
ミツバチが巣を作るときに分泌するワックスです。アロマテラピーの素材は植物性のものを用いますが、唯一の例外で動物性のビーズワックスが使用されます。
口の中に含んでも、安全性の高いワックスです。融点が60〜67度のため、クリームに固さを与えてくれます。もちろん保湿力もアップし、1枚膜が張ったように肌を守るバリアを作ってくれます。
手作りクリームの作り方
- 全ての材料を耐熱容器に入れて、湯煎で溶かします。
- 1を容器へと注ぎ、固まったら完成
もう簡単すぎて、作り方は1行でいいんじゃないかって感じですね。湯煎をしている時は熱いので火傷をしないように注意しましょう。
手作りクリームを作る時の注意点
シアバターの溶ける温度はだいたい40度です。ビーズワックスは65度です。
ビーズワックスの融点が高いので、しっかり熱を加えないと溶けません。竹串などを使って、混ぜてあげると溶けやすいですが、ビーカーを湯煎の中で倒さないよう十分注意しましょう!!

耐熱の容器に注げば完成です。今回は私のリップとしても作ったので、別容器に少し取り分けています。

手作りクリームの配合のポイント
シアバターと蜜蝋の配合率を変えることで自分好みのテクスチャーのクリームを作ることができます。アレンジされたい方は参考にされて下さい。
私のレシピでは保湿力を高めるためにシアバターを20%の配合で加えました。シアバターは全体の20%で、かなりしっとりとしたクリームに仕上がります。5%加えるだけでも保湿力はアップします。
ビーズワックスは硬さを出すために配合します。5%〜30%ほどの配合にすると良いでしょう。硬いクリームが好みなのか、柔らかめが好みなのかで配合を変更しましょう。
スイートアーモンドオイルはナッツアレルギーの方は使用しないようにしましょう。事前に腕の内側に少し塗って、アレルギー反応が出ないか確認してから使用されると良いです。
もしもナッツアレルギーでスイートアーモンドオイルが使えない方は、代わりにホホバオイルを使用してみて下さい。くせもなく、伸びも良い、何にでも使える万能オイルです。
赤ちゃんや子供の肌は敏感で未成熟だから優しい素材のクリーム作り
赤ちゃんや子供たちの肌って、瑞々しくて、ぷるんとしていて本当に可愛らしい丸みを作り出します。
すごくモチっとしたお肌なのだけれど、子供の肌荒れはとても起こりやすいです。生まれたての赤ちゃんは特に肌が未熟な状態で生まれ、乳児湿疹が起こりやすい状態です。
よだれでかぶれてしまったり、少し大きな子になると、日焼けで肌がガサガサになったり。成長が著しい時は、身長の伸びと共に肌も引っ張られるので、皮膚の薄い肘の内側や膝裏は痒みが出やすくなります。
赤ちゃんや子供の肌ケアで気をつけることは大人にも大事なケアメソッド
子供の肌ケアも、大人の肌ケアも、基本的なケア方法は一緒です。子供の肌の方がより薄く敏感なので、優しく丁寧に扱いましょう。大人の肌だって優しく丁寧に扱ってあげましょうね。
肌ケアのポイントを押さえておきましょう。簡単です!
こすらない・洗い過ぎない・保湿はたっぷり
肌をこすらない
子供が愛おしくて、思わず触りたくなってもほっぺをさすり過ぎてはいけません。肌ケアの基本は”こすらない”です。
スキンシップをするならばギュッと抱きしめてあげる方が肌にはずっと良いです。

肌を洗い過ぎない
毎晩の入浴で汚れを洗い流すのは必要ですが、洗い過ぎないようにしてみてましょう。あまり汚れが強くないならシャワーで流すだけでもOKです。
我が家では公園遊びをたっぷりした日、都会へ出かけた日はしっかり洗う日です。あまり埃っぽくない日は脇・股・足だけを軽めに石鹸で洗うようにしています。
肌への保湿をこまめにたっぷり
私がベビーマッサージを教えて頂いたマタニティセラピストスクールの原田香先生は
「よだれを1回拭いたら、1回クリーム」
とおっしゃっていました。そして、娘が通う皮膚科の先生も保湿クリームを全身に1日3回以上
とおっしゃっています。
とにかく子供の肌にはこまめに沢山保湿クリームを塗ることが大切です。正直、そんなに塗るのは大変です。理想はそのくらいだと思って下さい。
もちろん大人の肌も、こまめにクリームを塗り込むと肌の質感がとても変わります。手洗いしたら、ひと塗り…を心がけてみて下さい。

赤ちゃんケア、リップケアの手作りクリームに精油を入れない理由
私は小さな赤ちゃんのケアや自分の唇のケアの際には香り成分である精油は入れません。
大人であっても粘膜の多い場所や皮膚が薄く敏感な部分には精油を入れず、植物油の保湿成分だけでケアをするようにしています。
私は3歳を過ぎるくらいの幼児から低用量で精油を使い始めます。3歳になれば、香りの好みも確認できますし、匂いが強すぎれば「くさい!」と意思表示もしてくれます。
精油には確かに有効な成分が沢山含まれるのですが、薄くて敏感な赤ちゃんの肌には強過ぎると感じます。自分自身の肌の感度を高めたい時も精油の香りを無くしたり、少ない容量で使うようにしています。
もちろんリップケアでも精油を入れることは可能です。自分好みにできるのが手作りの醍醐味です。皆さんも色々と試しながら、自分にとって心地よく使えるオイルの配合や香りの配合を見つけてみて下さいね。
セラピストが勧める市販のハンドクリーム・アラレフア
手作りも良いけれど、手軽に香りの良い市販クリームが欲しくなることもあります。私が愛用しているアラレフアのハンドクリームは香りも良く、さらっとしたテクスチャーでつけ心地もとても良いです。
今回の手作りクリームがオイル系の重たい質感に対して、アラレフアのハンドクリームはサラッとしているけれど、しっとりするクリームです。
シアバターも配合され、天然精油の香りもマイルドで心地よいです。香りのブレンドがとても上品なので、気持ちを切り替えたい時にハンドクリームを手に塗って、その香りを深く吸い込むと癒されます。
ナチュラルな市販クリームも欲しい方はチェックしてみて下さい。リタルダンドでも取り扱ってます。ご来店の方はサンプルで香りを確認してみて下さいね。
まとめ
手作りのクリームは溶かして固めるだけなので本当にシンプルで簡単です。慣れてきたら、オイルの配合率など変えて、自分好みのクリーム作りを楽しんで欲しいです。
保湿ケアのポイントも大切です。肌は体のバリアですから、保湿しながら潤いを保ち、
体の中を守っていきましょう。