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【泣き止む・寝る・抱っこレッスン4】抱っこ紐を使って密着抱っこ

2023/02/28

エルゴベビーなどのバックル式抱っこ紐の使い方

バックル式抱っこ紐の構造

バックル式の抱っこ紐には調整できるベルトが3つついています。

胴体に巻きつける一番太いベルトのウエストベルト
抱っこの時には背中に、おんぶの時には胸元にくるチェストベルト

この調整できるベルトをちゃんと調整しながら装着していますか?
長さが調整できるのに、一度固定させたら動かしていない人を良く見かけます。
ゆるゆるな状態で赤ちゃんを抱っこしている方も多く見かけます。
それが心地よいのなら、それでもちろん良いのです。
でも、もし体がきついな…と思うのなら読み進めてもらえたらいいなと思います。

抱っこ紐の相談を受ける時に聞く2つの悩み

背中側に手が回らないのでチェストベルトを装着できない。
サイドベルトを動かせない。(調整できない。)

ヨガの先生をしている私も順番を間違えるとチェストベルトをつけられません。
肩関節が柔らかくても、背中側でカチッとロックさせるのはとっても難しいのです。
サイドベルトは圧力と引っ張る方向で動くか動かないかが変わります。
詳しく見ていってみましょう。

抱っこ紐の装着順序を確認しましょう。

もし初めて抱っこ紐を赤ちゃんと共にセッティングするのであれば
旦那様など、誰かと一緒に確認して下さい。
最後に背中の調整をしてもらう必要があります。

  • 1.ウエストベルトを巻きます。
  • 2.赤ちゃんをセットして、背当ての布を引き上げたら肩に引っ掛けます。
  • 3.チェストベルトをカチッとロックさせます。
  • 4.必ずサイドベルトで調整しましょう。

最初のポイントはウエストベルトの位置

ウエストベルトって書いてあるのだから骨盤に近い腰に巻くと思う人が多いのじゃないかなと思います。
でも、抱っこの重さを感じにくくさせるには“高く・近く”です。
ウエストベルトをアンダーバストあたりにちょっときつめにセッティングしてみましょう。
(キツめにセッティングするのは、全てのセッティングの後に締めるのは難しくても緩めるのは簡単だからです。)

抱っこは腰じゃなくて胸で抱く ー抱っこのヒントー

抱っこは腰で抱くというより胸郭(肋骨・胸骨・胸骨柄)で抱くと思って下さい。
骨盤って確かに大きな骨なので強度が高いのですが、歩く時に結構揺れるんです。
そんな場所に一番支えになるベルトを巻きつけると不安定になるんです。
ではもう少し高い場所にある腰に巻きつけるとどうでしょう?
腰には腰椎(背骨の腰部分)のみが骨です。
それ以外の骨はないのです。だから捻ったりする動きが大きくできるのです。
動きが大きいところに巻きつけるのも不安定になります。
腰が弱い方は腰椎しかないので腹筋などの筋力を高めて腰を支えるサポートをするようにアドバイスされる事が一般的です。

では、産後間もないお母さんの骨盤は安定しているでしょうか?
10ヶ月間妊娠していたお母さんの腹筋は強いでしょうか?
産後、骨盤は不安定で筋力も低下しています。
だから新生児が3kgちょっとでも出産間もないお母さんが抱っこするのは本当に大変な事なのです。

抱っこ紐の装着方法から話はそれましたが、腰で抱っこするより胸で抱っこする事も意識してもらえると
“より高く、より近く”を実感してもらえると思います。

チェストベルトを首後ろでロック

赤ちゃんをセットしたら次はチェストベルトです。

首の後ろ辺りならカチッとセッティングできると思います。
ただし、これで終わりにしないでくださいね。
次が重要です。

サイドベルトを動かすためのポイント

サイドベルトを引きます。
これが引けない!と思う方は2つのポイントをチェックしてみて下さい。

1つ目のポイントはサイドベルトを引く時には必ず、もう片方の手で赤ちゃんのお尻を支えて赤ちゃんを持ち上げます。
写真に少し写っている私の右手が確認できるでしょうか?

要は背当ての布に赤ちゃんの重みがかかって欲しくないのです。
布にテンションがかかっているとサイドベルトが動きません。
サイドベルトを持っていない方の手で赤ちゃんを上に持ち上げましょう。

2つ目のポイントはサイドベルトを引く方向です。

サイドベルトが流れていく方向に引っ張って欲しいのです。

上の写真の方向では動いてくれません。

ギュッと密着感・圧迫感があるぐらいにサイドベルトを締めます。
エルゴベビーは大きめの作りになっているように感じます。
私も今までフィッティングをしてきて、細身のお母さんや赤ちゃんが小さめな赤ちゃんだと
サイドベルトを引き切っても余裕が出てしまう方が多かったです。
これ以上は調整のしようがないので、サイドベルトを引き切っても密着できないのであればそれが調整限界だと思って良いかと思います。
お子さんが大きくなればフィットします。

私が抱っこしている3番目はちょうど1歳を迎えた頃で10kg程です。
サイドベルトを完全に締め切ってぴったり密着している状態でした。

3歳の2番目は13kgくらいで、サイドベルトは引き締めきるとちょっと苦しかったので少し緩めました。

抱っこ紐メーカーもたくさんありますし、新生児向けなども商品として出ているようです。
なかなかの値段のものが多いのですが、私としては抱っこ紐は2〜3個くらい持っておくと良いとアドバイスしています。
その理由はまた別のページで…(長くなっちゃうのでね。)

チェストベルトの位置を最終チェック

最後にチェストベルトの位置を調整します。

チェストベルトの位置は自分の両脇を繋ぐ位置です。
ここまできたら旦那様やパートナーの出番です。
抱っこしている状態でチェストベルトのロックを外して、両脇の高さに合わせてもらいます。
高さ調整ができたら、次は長さの調整です。
もし緩いな…と思うのなら、もっと緩い状態まで一度伸ばします。
チェストベルトが長い状態でカチッとロックして下さい。
そして横方向にグッと引きます。(←これは抱っこしている本人はできません。)
苦しいようなら金具を少し立てて緩めて調整します。

これで完成です。
どうでしょうか?ぴったり密着できていますか??
赤ちゃんは高い位置で、抱っこしているお母さんやお父さんの顔の近くでしょうか?
結構、自分の顔の近くにいるのでちょっと邪魔だなって思うかもしれません。

その場合は、サイドベルトを少し緩めてあげれば赤ちゃんの位置が下がります。
もし上げたくなったらサイドベルトを引き締めれば良いのです。
サイドベルトと仲良くなることが抱っこ紐と上手に付き合うコツです。

授乳をしたくなったら、サイドベルトを緩めて
ウエストベルトも少し下の方へ移動させれば抱っこ紐で抱っこしたまま授乳も可能です。

抱っこ紐から赤ちゃんを下ろす方法

下ろす時にはサイドベルトをしっかり緩めて長くします。
そうする事でチェストベルトの位置が背中から首へと場所が移動されます。
下ろす時にチェストベルトを緩めたりする必要はありません。
緩めるのはサイドベルトだけです。

そうする事で次回以降は1人で抱っこ紐の装着ができますね!
初回だけパートナーにチェストベルトの調整をしておけば、
2回目以降は締めたり緩めたりする必要はありません。
背中側のベルトを調整するのは多分出来ないこと…なんじゃないかなと思います。

こんな抱っこ紐の装着になってない?

私がご提案した抱っこ紐の装着が皆さんに合うかは分かりません。
人の体は本当に様々なので、色々と試行錯誤をしながら自分に合う位置を見つけてもらうのが良いかと思います。
今の所、抱っこ紐講座でフィッティングした方は体の痛みがなくなったと仰って頂いています。
皆さんもそうであると嬉しいです。

良くお見かけする感じだと上の写真のような装着方法です。
授乳するにはちょうど良さそうな位置ですね。

チェストベルトがだいぶ首と肩の付け根あたりになっていますよね。
私は撮影の時の短時間だけこの装着だったのですが、首がめちゃくちゃ痛くなりました。
抱っこは体に負担はかかるし、長期戦なので“疲れない抱っこ”はありません。
でも、少しでも快適に、少しでも負担を少なく抱っこできる事が親子の絆を育む助けになると信じています。

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