妊娠中は肌が敏感になって痒みを伴ったり、だんだん大きくなるお腹に合わせて肌も引っ張られて薄くなります。
アロマオイルを肌に塗り込み、優しくマッサージする事で皮膚の不快感が和らぎ、こわばった筋肉の緊張が解放します。香りで体と心をゆるめて、リラックスしましょう。
妊娠線ケアは赤ちゃんと触れ合うコミュニケーション
みなさんは妊娠線対策はされていますか?ケアをしていても、どうしても皮膚がかなり伸ばされてしまうので妊娠線を絶対に発生させないというのは難しいです。
お腹へのオイルマッサージは妊娠で敏感になった肌を労わるだけではなく、お母さんの優しい手のあたたかさを、お腹の中の赤ちゃんに伝える時間でもあります。あなたの手でお腹をさする温もりが赤ちゃんに伝わって、赤ちゃんからのキックやパンチでコミュニケーションが育まれます。

妊娠線対策は腹部(へそより下) にオイルはたっぷりと
赤ちゃんが大きくなる事で、一番引き伸ばされる皮膚は下腹部です。おへそより下の下腹部が一番妊娠線が強く出る場所です。たっぷりのオイルで保湿してあげましょう。
とにかくたっぷりのオイルが必要!ちょびっとではなく、しっかり塗り込んであげて下さい。
痒みがある方はオイルを塗る前に化粧水で水分を補給させてからオイルを塗ると、より効果的です。
妊娠線対策オイルはどのくらいの分量が必要?
たくさんのブランドが妊婦さん用のマッサージオイルを商品化させています。たっぷりのオイル…となると1瓶(200ml)を1ヶ月から2ヶ月で使い切る量です。
全身のマッサージをするには40〜50mlが必要です。お腹だけであれば5mlぐらいでしょうか。
作るのが面倒だなと思えば、良い商品がたくさんあるので購入するのも良いですよ。市販のオイルは簡単に買えますが、お値段が高いものもあります。
買ったオイルは高価でたっぷり使うのは躊躇してしまうようだったら、ぜひご自分でオリジナルオイルを作ってみて下さいね。作り方は下に載せているので、ご参考にされて下さいね。

オススメ!市販の妊娠線予防オイル
私も3回の妊娠がありましたが、市販品も取り入れながらストレッチマーク対策をしてきました。
その中でお気に入りだった2つのブランドはヴェレダとエルバビーバです。
Weledaのマザーズボディオイルとクリーム
私はweledaの商品が大好きなので、市販品の1番のオススメはweledaです。
Weleda品質のクオリティーも高いですし、妊娠中から産後や赤ちゃんケアまでラインナップがしっかりしています。
最近はボディクリームも出ています。オイルのベタつきが好みでない方はクリームのテクスチャーも気持ち良いですよ。
産後の引き締めにはホワイトバーチのブレンドオイルが良いですし、
赤ちゃんの肌ケアにはカレンドゥラが配合されたボディウォッシュやクリームが販売されています。
生後1ヶ月から使える日焼け止めも私の愛用品です。
エルバビーバのSTMオイル
リタルダンドでも商品を取り扱っているエルバビーバもおすすめです。
「自分の子どもたちに心から信頼してケアしてあげられるオーガニックでパーソナルなケア製品をつくりたい」
という情熱により作られたカリフォルニアのブランドです。オーガニックなスキンケア商品で「生きているハーブ」という意味のブランド名がエルバビーバです。
超極太リップ&チークバームもお気に入りです!
自分で作る妊娠線対策用アロマオイル
市販品だとたっぷり塗るのはもったいない…と感じる人には手作りするのもオススメです。
材料も選べばお安く手に入ります。…もちろんローズの精油やネロリの精油を選べばお高くなりますが、精油を入れずにホホバオイルだけを塗っても十分な効果がありますよ。
手作りストレッチマーク用アロマオイルの材料(出来上がり100ml)
- 植物油 100ml(おすすめはホホバオイル)
- 好みの精油 10滴
- 100mlボトル 1本
手作りストレッチマーク用アロマオイルの作り方
- ボトルの中に100mlの植物油を入れる
- 好みの精油を10滴垂らす
- ボトルに蓋をして、振って馴染ませる
小分けにしないのなら、購入した植物油のボトルに精油を垂らしてかき混ぜれば完成させる方法もあります。いつ作成したのかラベルに書いておくと良いでしょう。
ボトルは遮光瓶が一番良いですが、プラスチックボトルでも問題ありません。プラスチックボトルは匂いが吸着されてしまうので、1回使い切りにしましょう。

手作りストレッチマーク用アロマオイルの植物油や精油を選ぶ
妊娠中は使用できる精油に制限があります。なんでも使えるわけではないので注意しましょう。精油は原液塗布もできませんので薄めて使います。濃度や用法をチェックして使用してください。
妊娠中に使いたい精油・エッセンシャルオイルのブレンド
精油の芳香浴は妊娠全期間OK。精油が含まれたブレンドオイルを皮膚に塗布するのは妊娠中期以降です。精油を含んでいない植物油だけをお腹にマッサージするのは全期間OKです。
ストレッチマーク用アロマオイルに精油を混ぜたい場合はLoveとRefleshの2つの香りをご提案するので参考に作ってみてくださいね。
テーマ:Love 愛
- ローズオットーもしくはゼラニウム 2滴
- マンダリン 3滴
- フランキンセンス 3滴
ローズ
ローズは妊娠中全ての期間で妊婦さんを助けるオイルです。
ローズといえば”愛”が一番ピッタリくる言葉です。妊娠中に感じる様々な感情を整えてくれるだけでなく、パートナーと一緒に使えば、家族の愛を高めてくれるはずです。しかしローズの精油はこの上なく贅沢な精油です。お持ちでない場合はゼラニウムに代替しましょう。
でも…妊娠・産後・更年期…全ての期間に使って欲しいローズの精油。1本あると、本当に女性の体と心を助けてくれる精油だと思います。
ローズは最高のオイルだけど、かなりエクスペンシブですね。でも、代え難いオイル!だからこそリタルダンドのマタニティアロマの時にはたっぷり使用します。
マンダリン
マンダリンは妊娠中から産後、そして子供のケアにも最適なオイルです。子供が心穏やかに気持ちを落ち着けてくれる優しい香りです。妊娠してから、小さなお子さんがいるご家庭に1つあると役立つ精油です。
柑橘精油の中でも一番、肌への刺激が少ないのも特徴です。
フランキンセンス
フランキンセンスは呼吸を促し、高まった気持ちを落ち着けるのに効果的です。
フランキンセンスの別名は「オリバナム」です。
テーマ:Reflesh 爽
- グレープフルーツ 5滴
- ティートリー 3滴
- パチュリ 2滴
グレープフルーツ
グレープフルーツの爽やかな香りは気分を落ち着かせつつ、リフレッシュさせてくれます。
気持ちが落ち込んだ時に元気を与えてくれますし、水分の代謝を促し、消化器系の不快な症状の改善にも役立ちます。妊娠中に感じる不快な不定愁訴に向いている精油でしょう。
ティートリー
ティートリーは消毒・殺菌作用の強いオイルです。
皮膚の傷を癒やしたり、香りを吸い込むことで肺の感染症にも良いでしょう。出産後の会陰の傷にも有効です。産後、お腹だけでなく、デリケートゾーンに優しく塗ってあげると不快な症状を和らげてくれます。
私は子供達と公園へ行く時には必ずティートリーもしくはラベンダーの精油を持って行きます。子供が怪我をした時、虫に刺された時、この精油をティッシュに1滴垂らして傷に塗ってあげると、痒みや痛みを軽減させてくれます。
パチュリー
パチュリの精油は皮膚のアレルギーや湿疹などを緩和して、ひび割れなどの傷の治癒を促してくれます。便秘にも良いとされるので、妊娠中に起こりやすい腸のトラブルにも良いでしょう。
ただし、パチュリは根っこの香りと例えられるように少し独特な香りです。苦手な場合はパチュリは入れず、2種の精油だけでブレンドオイルを作るようにしてみましょう。2種類だけでも、とっても良い香りがしますよ。
妊娠中に使いたい植物油(キャリアオイル)
精油を肌に直接つけることができません。精油を体に塗るためには希釈する(薄める)ことが大切です。植物油は精油を薄め、肌に触れる状態にしてくれます。
肌に塗ったブレンドオイルはどんどん肌の中へ浸透し、精油の成分を身体中に巡らせてくれるので、精油を運ぶキャリアオイルと呼ばれます。
妊娠中の肌に良いと言われる植物油は伸びが良いサラッとしたオイルです。そしてビタミンなどの含有量が多く、栄養価の高いオイルは、肌の痒みや皮膚が徐々に引き裂かれていく傷を癒してくれます。
具体的には…
ホホバオイル、スイートアーモンドオイル、マカデミアナッツオイル、コメ油、カレンドュラオイルです。
特にオススメなのはホホバオイルです。
妊娠中に使ってほしい植物油・ホホバオイル
いくつか妊娠中に良い植物油をピックアップしましたが、私が勧めるのはホホバオイルのみです。
私はアロマテラピーを始めて20年になりますが、ホホバオイルしか使いません。リタルダンドでもホホバオイルだけを使っていますし、私のストーンセラピーの先生もホホバオイルしか使っていません。そのくらいにホホバオイルは他の植物油に比べて優れていると思います。断然、ホホバオイルなんです!
ホホバオイルの保存性
ホホバオイルは融点が非常に高いため(300度まで加熱可能)、室内保存していても劣化する(酸化する)事がほとんどありません。
品質保持期間がほぼ無制限と言われています。
ブレンドオイルを作った事をすっかり忘れてしまって、
「これ何年前のオイルだっけ?」
となってもホホバオイルであれば問題なく使用できます。(ただし柑橘の精油をブレンドした場合は品質保持期限が6ヶ月となります。)
セルフトリートメントに慣れていない方だと、余ってしまったオイルがポンと置きっぱなしに…妊娠中に使いきれなくて、そのままにしてしまったなんて事も起こりやすいです。
数年後に使っても大丈夫?って思った時にも安心して使えます。ほぼ酸化しないので、保管が悪くて結局捨てる羽目になるという事が起こらないのがホホバオイルなのです。
結果的にコストパフォーマンスもとても良いです。
ホホバオイルのテクスチャーと栄養
ホホバオイルには高い保湿力があり、そして皮膚の痒みなど神経皮膚炎に良いと言われています。オイルの伸びはとても良く、人の皮脂と似た成分なので肌馴染みがとても良いです。むらなく伸び、そして肌へとどんどん浸透していきます。
植物油は酸化し、劣化する
ホホバオイル以外の植物油は空気と触れ合うと酸化が始まります。ボトルを開けると同時に劣化が始まるのです。
ホホバオイルは厳密に言うと植物油ではなく液体ワックスに分類されます。植物油は代謝されるので食べることが可能ですが、液体ワックスは代謝されないので飲用する事はできず酸化もしません。
ゆえにホホバオイルは品質が変わりにくく、肌への栄養も豊富なオイルなのです。
ホホバオイルがタオルや衣類についても安心
何度もお伝えしますが、ホホバオイルはほぼ酸化しないオイルです。
マッサージをする時にはタオルを敷くかもしれないし、少し肌にオイルが残った状態で服を着るかもしれません。
ホホバオイル以外の植物油で数週間セルフマッサージをしたとします。そのオイルが衣類に染みこんで、そして酸化をし始めます。酸化したオイルは異臭を放ち始めるので、その衣類は着れ無くなってしまうでしょうホホバオイルであれば、衣類を傷める心配がありません。

妊娠中にオススメ?スイートアーモンドオイル
よく妊娠中にオススメなオイルはスイートアーモンドオイルと書いてありますが、
私としては「???」です。
「どこが良いの?」と教えて欲しいくらいです。なんせ、アーモンドオイルは伸びは良いですが、酸化しやすいオイルです。お腹にアーモンドオイルを塗った後に、キャミソールやパンツを履いたら、キャミソールやパンツがオイル臭くなって、何度捨てたことか。
私はアーモンドオイルはオススメしません。
妊娠中のブレンドオイルの濃度
妊娠中のトリートメントオイルの濃度は0.5%です。
100mlであれば最大10滴まで。
200mlであれば最大20滴までです。
0.5%濃度はかなりの低用量です。ほとんどの妊婦さんが安心して使える濃度だと思って下さい。
最大とお伝えしたのは、もっと少なくても良いからです。1滴でも構いません。
精油は濃ければ濃いほど効く訳ではないのです。妊娠中の五感はいつもより敏感です。妊娠中の肌もいつもより敏感です。なので少なくても十分ですよ。
精油を使用せず、植物油のみで撫でるようにマッサージするのも心地よいです。
精油の使用は心配だなと少しでも感じているなら、植物油だけにしてみるのも良いと思います。
妊娠中の柑橘精油の扱い方
肌が敏感な人は柑橘系の精油に肌刺激を感じる事があります。妊娠中は普段大丈夫なものでも、NGになる事があるので注意しながら使いましょう。
私自身は柑橘精油に反応したことありませんが、生活の木で働いていた時に、かなり敏感肌なスタッフがいました。
こんなに精油でかぶれることってあるんだとびっくりした経験があります。きっとご本人はそういう肌質だという事を分かっているのでかなり慎重に、希釈濃度を薄くするなど気をつけながらブレンドオイルを作っていました。

柑橘精油でかぶれた場合の対処法
妊娠中は柑橘精油が安全に使える精油として代表的です。
けれど肌がかぶれたりしないかを確認して、痒みが出た場合はすぐに洗い流すなどされて下さい。拭き取るよりも、大量の水で洗い流すのが一番効果的です。
リタルダンドのマタニティアロマトリートメントの際、ほぼ柑橘精油をブレンドしてトリートメントオイルを作りますが、今までに肌刺激を起こしたお客様はいらっしゃいません。一般的には肌刺激を起こす人の方が少ないと思っていただいて良いと思います。安全に精油を使って頂きたいので、注意はされて下さいね。
植物油や精油はどこで買う?
植物油や精油の購入先は信頼できるアロマテラピーショップで買うのがオススメです。
精油はまがい物も出回っていたりします。特にローズやネロリと言った花から抽出したオイルは高級品です。Amazonでは精油ではないものがたくさん売られています。
オンラインショップや実店舗もたくさんあります。
最近、私はフレーバーライフのハンドクリームなどの製品がとても気に入っているのでそちらをよく利用しています。お値段もリーズナブルですし、オススメですよ。
まとめ
妊娠線予防からアロマテラピーのお話まで盛りだくさんに書いてしまいました。妊娠中でも安全に、安心して香りを楽しみ、気持ちをリラックスしていただけたら嬉しいです。
ラベンダーの使い方についてまとめたページはこちら
妊娠・分娩・産後・子供へのラベンダー精油の役立て方と禁忌
赤ちゃんも、きっと香りで癒されますね。素敵なアロマテラピー&妊娠ライフをお過ごし下さい。